02-10-08;機能性疾患
頭痛
片頭痛
- 肩こりは75%程度あり。両側痛むのは40%。拍動性は50%。
- 通常随伴症状があり、悪心・嘔吐、光音過敏、時に臭過敏や下痢を伴う。
- 最近の考え;脳血流が低下している時に既に片頭痛が生じており、しばらく時差をおいて頭痛が治まる時に脳血流の増加が起こることが示されている。CSD(大脳皮質拡延性抑制;cortical
spreading depression)が前兆を生じさせ、その後三叉神経終末に変化が生じ、頭痛が引き起こされるというもの。
- 前兆を伴わない頭痛にもCSDが起こっていることが示されている。
- セロトニン受容体作動約であるトリプタンは、血管収縮作用があるが、片頭痛への作用はそれとは関係なくセロトニン受容体を介して三叉神経の痛み受容体に作用してその効果を発揮すると。
治療
- 片頭痛が始まったらすぐに鎮痛薬やトリプタン系薬などを服用しなければ有効でなく、時にアロディニア(異痛症)という頭痛以外の痛みや不快な症状に発展する。
- 鎮痛薬やトリプタン系薬は連用すると頭痛が悪化し、薬物乱用頭痛を起こす。月10日以内の服用であれば(1日複数服用も1日と数える)、薬物乱用頭痛にはならない。
- 小児の片頭痛では12歳未満、40kg未満の小児では錠剤を1/2錠から使用することも考慮される。(トリプタン系薬は小児への適応はない)
漢方
- トリプタンが副作用(悪心など)で服用できず、鎮痛薬で胃痛が生じる場合などに適応
- 呉茱萸湯;頭痛や嘔吐をしずめる作用。片頭痛があり手足の冷えやすい人に用いる。(五苓散は月経前の頭痛などむくみやすい状態で起こる頭痛に用いる)